すみませんとありがとう
先週までの寒さが嘘の様に、暖かく穏やかな一日だった。
電車の中から、外の景色を眺めていたら、遠くにセイタカアワダチソウが見えた。
家の近所では見かけないけれど、小さい頃、実家の近所の空き地にたくさん生えていたなーと思い出し、懐かしい気持ちになった。
今日、会社の別の部署の同僚とのコミュニケーションでちょっと嬉しいことがあった。
今週の始めに「来週までに準備しておいてくださいね」と口頭でお願いした資料が、予定より早く必要となり、メールで「申し訳ないのだけれど、早めに準備できないか」とお願いした。すると、すぐに「今週末に部内で内容を確認するので、今週中は無理だけど、来週始めならできそうですが、それで大丈夫ですか?」とお返事をいただいた。
もともとのお願いしたことと違っているので、「聞いている話と違います。そんなこと急に言われても困ります(怒)」と返信されてもおかしくないのだけれど、同僚のメールは、冷静に自分の状況や今後の進め方を説明しつつ、私の状況にも理解を示し、両者が折り合える点を探ろうとしてくれていた。
そのメールがとてもスマートで、コミュニケーションが上手な人だなーと感心した。
とても嬉しかったので、私もすぐに返事を書いた。
最初は「すみません。」と書き始めたけれど、「ありがとうございます。」と書き直した。
日本語の”すみません”はとても便利な言葉で、失敗を謝る意味だけでなく、自分のお願いに対応してくれてありがとうという意味にもなる。そして、どちらの意味かを明確に示さず、文脈の中で相手に判断させている。
以前、英語で話すときもそのままの調子で"Sorry"を連発していたら、アメリカ人の同僚から"そこは謝ることではないからSorryというのはおかしい"と指摘された。
それ以来、日本語で”すみません”と口から出そうになったとき、どういう意味で言おうとしているのかすごく意識するようになった。
そして、感謝の気持ちが入っているときには、「すみません」ではなく、自分の気持ちが伝わるよう「ありがとう」と言い換えるようにしている。
今回の返事は、期限を変更したことに対するお詫びより、同僚の協力への感謝の気持ちをいっぱい表現したかった。だから、「ありがとうございます!その日程で大丈夫です。すごく助かります。」とすぐに返事をした。