質問力、超難し
曇りのち雨の水曜日。
今日は、会社で普段会えない先輩、後輩、同僚とたくさん会えた。
「久しぶりだねー」「今何してるのー」いう挨拶は、若い頃はなんだか表面的な気がして言うのも返事するのも苦手だったけど、本当に会えたのがうれしいと、ニコニコ顔と一緒に「久しぶりー」と自然と口から出るものなんだと、わかってきた。年を取るのも悪くない。
さて、先週の土曜日に静岡市に出かけ、ワーキングマザーサークルWin-Winプロジェクトの10周年記念のイベントに参加した。
そのイベントの1つ、名古屋のキャリアコンサルの柴田朋子さんによる質問力のワークショップについて書いておこう(柴田さんのブログはこちら)。
2時間半のセミナーは1時間半弱の座学のレクチャーと1時間のロールプレイの二部構成。
前半のレクチャーでは、質問することの目的や方法について聞いた。
- 交渉力が弱いのは伝え方が問題なのではなく、相手に対する理解が足りないこと
- 相手を理解するためには、”相手を知るため”に質問することが必要
- 相手の規範や価値観はどういうものか、交渉するテーマに対して相手はどんな関心をもっているのか、自分に対する信頼度はどうかなど、質問を通して相手が何を考えているのかを理解する
- 質問するときは、先入観を排除し、相手に興味を持ち、聞くことに専念する
- 質問に答えることで、相手が自ずから気づきや答えを出せるのが、目指すところ。人は他人に言われたことには従いたくないが、自分で思いついたことには喜んで従う(byカーネギー)。
そうだよねーとうなずくことばかり。
これなら、私が普段やってることばかりだ。大丈夫、大丈夫。
でも、聴くは易し行うは難しであることを後半のロールプレイで実感することになる。
私は図書館の2年目の職員。前例のない全館使った大迷路イベントをしたい!というアイデアを持って、就任5年目の安定志向の館長の考えを探るために質問する、という設定。
実際に、配属2年目の自分だったらどうするかなーと考えて、
「館長、夏休みに大迷路のイベントをしたいんですが!」
と単刀直入で話を切り出し、自分がいかにそのイベントが面白いと思うかを熱く語った。そして
「館長はどう思いますか?」
意見も聞いたし、ちゃんと、質問したからOKだよねー。
でも、3分間のロールプレイが終わったら、柴田さんからばっさり
(柴)「質問力セミナーなのに、全然、質問してなかったよね?自分の話ばっかりして、館長の話を全然聞いてなかった。館長の何がわかったの?」
(私)「・・・」
(柴)「例えば、”館長が過去に開催されたイベントで一番面白かったのはどんなのですか?話を聞かせてください”とか、館長がどういう価値観や経験をもっているか、聞き方はいっぱいあるよね。あなた、自分のことしか考えてなくて、全然館長に興味ないでしょ。」
(私)「・・・」
そして、館長役の方からのフィードバックは、
「すごい矢継ぎ早の質問とトークで、熱量が高いのはよくわかったけど。。。」
顔から火が出そうなほど恥ずかしく、かなりぐっさり来た。
私は、プロジェクトチームを合意形成に導くのが仕事なので、セミナー前には「質問は得意、得意!」と思っていたのに。
そして、困惑した表情の過去の上司や先輩、同僚が走馬灯のように頭に巡った。。。
ああ、これがあの表情の原因だったのかー、と納得した。
質問は何のためにするのかー相手を理解するため。
そのためには、前提や先入観を持たず、相手に興味を持って聞くこと。
柴田さんのセミナーは、ばっさり駄目だしされるので、凹むし、自分はどうしたらいいのか、内省でもやもや感がいっぱい。
でも、そのばっさり感が小気味よく、「最初は誰でもそうですし、私もそうだった。練習を積めば質問はできるようになる」という愛のある言葉に救われた気分になる。
会得の道は遠いけど、日々意識的に実践しよう。