虫の音を聴きながらモノ作りを考える
夜。
観音開きの窓を開け放すと、外から涼しい空気が入ってくる。
りーんりーんという虫の音が遠くに聞こえる。
静かな秋の夜は、瞑想のように考え事にちょうどいい。
「むずかしく複雑で手に負えないようにみえるものも、
実は簡単なことの集合体。ほぐす力を身につけると、仕事も暮らしも俄然楽になる。」
昨日こう書いてから、ほぐす力の具体例としてビジネススクールの生産管理の授業の紙切りの話を思い出した。
モノを作るとはどういうことか?
それは、”材料”を”完成品”に”変換”するということ。
そして効率よくモノを作るには、最低限必要な変換が何かを見極めることが大事。
例えば、1枚の紙を2枚にする。
最低限の必要な変換は、紙を”切断する”ということ。
”切断をする”と一口で言っても、はさみやカッター、切断機など色々な方法はあるし、さらに道具や材料の置き方、扱い方など、詳細なことを考えればすごく複雑になっていく。
でも、”切断する”ことが入っていれば”1枚の紙を2枚にする”という目的は果たせるのでどんな方法でもOK。そして、”切断する”以外の動きはできるだけ少ない方が効率的。
逆に”切断する”をいれ忘れたら、いくら細かいことに気をつけても、2枚にはならない。
複雑なように見えて、大事なことはとてもシンプルなこと。
そこに力を注げば、少ない仕事でも効果は大きい。
それは、仕事も暮らしも同じこと。